NPO法人インテリジェンス研究所は2000年から日本学術振興会の科学研究費を受け、プランゲ文庫の目次データベース作成プロジェクトを推進してきました。プランゲ文庫は米国メリーランド大学所蔵の占領期検閲の活字メディアの一大コレクションで、雑誌の場合、国立国会図書館でもタイトルでその2割しか所蔵していません。われわれは2004年に同文庫所蔵の全雑誌のデータベースを完成させました。2006年からは新聞データベースの作成に取りかかりました。新聞では記事だけなく、広告の目次を取り込み、2012年4月に地方有力紙22紙の作業が終了しました。新聞、雑誌合わせて322万余件の膨大なデータベースを構築しました。2002年から逐次、インターネットで公開し、その登録者は現在6100名に達しています。
早稲田大学現代政治経済研究所ではNPO設立の意義を積極的に評価され、われわれと提携した活動をこの4月から行うことになりました。しかしこのデータベースの公開のための費用は基本的にNPO側が調達せねばなりません。サーバー更新・維持・管理、利用者認証システム開発などの設備費、事務所維持の諸経費、人件費はけっこうかかります。やむなくデータベースの有料化で、維持費の一部の調達を図ることになりました。
当NPOではプランゲ文庫データベースをさらに拡充する目標を掲げています。占領期に限らず、明治期から平成期の現在にいたるメディア、インテリジェンス関連の資料をデジタル化して、本データベースに投入する予定です。そのためデータベース名も「20世紀メディア情報データベース」を称することとなりました。
今後ともわれわれの活動へのご理解、ご支援をお願い申し上げます。
弊社では2000年より、メリーランド大学所蔵プランゲ文庫雑誌コレクションのマイクロフィッシュ版の国内販売をはじめ、2004年より同新聞コレクションのマイクロフィルムの販売も加えました。 しかし、契約期間満了に伴い2010年に販売を休止いたしました。この短い期間ではありましたが、マイクロ製品は多くの機関でご購入いただきました。此処に改めて御礼申し上げます。
残念ながら、膨大な資料群でありますプランゲ・コレクションには、当初各3冊の目録類しか書誌ツールが無く、早稲田大学20世紀メディア研究所製作の占領期データベースが2004年に出現したことによってはじめて詳細な部分への検索も可能となり、更に掲載された国会図書館の蔵書番号によって、本文へのアクセスも至便となったとの評価が多くの方々より同研究所へ届いているそうです。
旧データベースでは、簡易検索と詳細検索の2種類の検索方法でしたが、今回はそれに一覧表示(ブラウズ)機能を付け加えました。一覧の切り出しは、最初発行地である都道府県別の一覧を準備いたしましたが、徐々にでも複合された一覧表示を目指して改良させて参ります。
皆様のご意見を頂けますれば幸です。
叉、同研究所で蓄積されております未発表データも徐々にではありますが,追加して行きたいと思います。
今後ともご指導の程何卒宜しくお願い申し上げます。